店内で目を光らせる、この道20年の日本警備通信の凄腕万引きGメンに密着、万引きの実態。
関西テレビ「旬感LIVEとれたてっ!」9月17日(火)での特集でした。
放送内容は、万引犯は意外に50代の男女に多いという内容でした。
その理由として
- 生活に困っている
- 金銭的に不安がある
- 孤立している寂しい人
というのが犯行に至った動機と説明していました。
確かに、スーパーの万引きはレジ袋が有料になってから急増しています。
私が勤務するスーパーの店舗でも、問題になっています。
特にお客さんが多いお昼から夜にかけてや、休日に万引きが発生しています。
エコバックのせい
レジ袋が有料になってから、ほとんどのお客さんがエコバックをお持ちです。
精算前の買い物カゴにエコバックを入れて買い物をするため、そのバックに商品を入れてしまう人がいます。
故意なのかうっかりエコバックにいれてしたのか、お店を出るまでは万引きとは言えません。
お会計をする可能性があるからです。
混雑時には、このようなことが起きているようです。
監視カメラや万引きGメン、売り場にいる店員だけで100%防げていないのが実情です。
しかし、万引き問題に神経を尖らせすぎていると、間違いも生まれることがあるようです。
万引きの疑いをかけられる悲劇も起きています。
万引きの濡れ衣
「いなり寿司万引」で“誤認逮捕”4日も勾留された74歳女性のニュースがありましたよね。
2024年4月13日の話です。
【誤認逮捕】いなり寿司を万引きした疑いで逮捕された74歳女性 実は知人にもらったものだった 女性は82時間拘束されたあとに釈放
滋賀県警近江八幡署は16日、いなり寿司を盗んだ疑いで逮捕した74歳の女性について、誤認逮捕だったと発表しました。女性は3日間、身柄を拘束されました。 13日午前、滋賀県近江八幡市にあるスーパーマーケットの店舗関係者から「万引きした女性が店内にいる」などと、警察に通報がありました。 防犯カメラには市内に住む74歳の女性が、食品売り場で商品を手にとっているような様子が映っていたほか、レジで支払いをしていないにもかかわらず、カバンの中にいなり寿司1パック(約300円)が入っていたことなどから、警察は女性を窃盗の疑いで現行犯逮捕しました。 警察の調べに対し女性は、「やっていません」「知り合いの人に買ってもらった」と一貫して容疑を否認していました。 その後の捜査で実際に、いなり寿司を女性に手渡したという知人の男性が見つかったことや、店の在庫と販売した数を照らし合わせたところ矛盾がなかったため、警察は「窃盗はなかった」と判断。逮捕から3日後の16日夜に女性を釈放し謝罪しました。女性の拘束時間は約82時間に及んだということです。ABCニュースより
容疑を否認していても信じてもらえなかったということですので、心細くつらかったことは想像にかたくありません。
スーパー側は、どういう経緯で通報したのか、確認作業はしなかったのか謎です。
自分の勤務しているスーパーの場合と照らし合わせて考えてみたいと思います。
そして、もし自分がお客さんの立場だったら、
疑われてしまったらどうしたらいいのか
疑われないようにするにはどうしたらいいのか
考えました。
防犯カメラ
2024年現在は、防犯カメラやセキュリティシステムが豊富です。
防犯カメラに映っていればいれば、無実を証明することもできると考えますが、
視覚に入ってしまったり、障害物などで見えなかったりすることもあります。
スーパーの在庫数と販売数
スーパーの在庫数と販売数に矛盾がなかったこともあって、無実が証明されたわけですが、
この記事を読んでこわいと感じました。
いなり寿司はナマモノです。
たとえば、プラスチック製の包材から汁が漏れた、売り場で形が崩れていた、落としてしまっていた。
などで廃棄する場合もあるからです。
その時に、廃棄データとして記録していれば問題ないのですが、
店員がわが100%廃棄データー処理をしているとは限らないからです。
私は、青果部門で働いていますが、廃棄物をすべてシステム上で把握できているとは思っていません。
偶然が重なる悲劇
ニュースに戻ります。
2024年4月13日。近江八幡市のスーパーの関係者から「万引きをした女性が店内にいる」と警察に通報があった。女性のカバンの中には、レシートのない、いなり寿司1パックが入っていた。調べに対し、女性は「知人からもらった」と容疑を否認したが、目撃者の証言などから、警察は女性を「万引きの現行犯」で逮捕した。 しかしその後、女性にいなり寿司を渡した知人男性が証言をし、スーパーの在庫数と販売数に矛盾がなかったことなどから、誤認逮捕が判明。女性は釈放された。
女性にいなり寿司を渡した知人男性がみつからなかったら。
スーパーの在庫数と販売数が、合わなかったら、
女性が「実際にやっていなくても、認めれば釈放される」との誘惑に負けて、やってもいない万引きを認めてしまったら、
逮捕されて、前科がついたと考えられます。
実際、起こり得る話かもしれないと思い背筋がゾッとしました。
自分の身を守るために
いなり寿司万引き「誤認逮捕」で82時間の拘束!のニュースは他人事ではないと思いました。
そうなると、疑われないようにするということも大切になってきます。
そこで、誤解されるないようにするための行動として3つあげてみます。
1.レシートは捨てない
レシートには当然購入した日付・時刻が入ってます。
店側のレジスターにも当然、記録残っています。葵の御紋のようなものです。
動かぬ証拠ですね
2.むやみにカバンを触らない
むやみにカバンに触らないことが、大切です。
未精算の商品を、カバンやバックに入れたと疑われないためです。
どうしてもスマホを取り出す場合、はっきりと人の目につくところで取り出してください。
3.エコバックの扱い
エコバッグをカートに入れたままにしない。
エコバックの口を大きくあけたままにしない。
レジ袋が有料化になってから、エコバック持参の買い物客は8割近くなりました。
入店時から広げたままにしておくと、商品をいつでもエコバッグの中に入れられる状態になってしまいます。
この状態では、たとえ万引きをする意思がなかったとしても疑われてしまいます。
被疑者補償規程
被疑者補償規程(法務省訓令)
第3条 補償は,抑留又は拘禁の日に応じ,1日1,000円以上12,500円以下の割
合による額の補償金を本人に交付して行う。
4日も勾留されて、最高で5万円
「いなり寿司万引」で“誤認逮捕”4日も勾留された74歳女性… 精神的苦痛などの“賠償額”はいくら請求できる?
『被疑者補償規程』に基づいて1日あたり1000円~1万2500円のお金を受け取ることができます。
4日ならば最高で5万円です
弁護士JPニュースより引用
多いと感じますか?少ないと感じますか?
私は、お金の問題以上に心が心配です。深く深く傷ついたはずです。
では、もしも無実でこの女性のような目に合ってしまったらどうしたよいのでしょうか?
当番弁護⼠(無料)を呼ぶ
もしも警察につれていかれてしまったら、
警察官に一言、『当番弁護⼠を呼んでください』と言うだけでいいです。
「当番弁護士の制度は、逮捕された人が1回、無料で弁護⼠を呼んで相談できる」 というものです。
よくドラマなどでも、弁護士を呼んでくれというシーンがありますよね。
これを知っているかどうかで、つらい思いも軽減されます。
警察の方も、何とか罪を認めさせようとして、かなり圧力をかけてくるようです。
心細い上に、ひどく詰問され、拘束されるつらさは、想像以上だと思います。
是非、『当番弁護⼠を呼んでください』の一言を発するということを覚えておくといいですね。
おわりに
万引犯は、意外に50代の男女に多いという内容がTV番組で報道されていました。
その理由として
- 生活に困っている
- 金銭的に不安がある
- 孤立している寂しい人
を挙げていました。
万引きというと、若い人や高齢者の問題と思っていた人も多いのではないでしょうか?
富裕層が増えている、賃上げもしているなどと報道されていますが、現実は厳しいですね。
自分だけよければいいという人が増えているような気もします。
「万引犯は、意外に50代の男女に多い」
これは、社会で考えるべき重要な問題だと思います。
そして、疑われるような行動をしないように気をつけたいと思います。