横浜市港南区の京急百貨店のテナント「日本橋鰻伊勢定」で発売されたうな重を原因とする食中毒事件が発生しました。
1761個販売した中で147人の方が発症、90歳の女性が死亡しています。
原因として特定されたのが黄色ブドウ球菌でした。
このニュースを聞いて思ったことは、
京急百貨店上大岡は本店、デパ地下の食品。まさか・・・
伊勢定のうな重って結構なお値段
黄色ブドウ球菌って対策が確立されているはず。
気をつけているはず。
食品スーパーなどでも、食品衛生管理については厳しい指導があります。
それなのに、黄色ブドウ球菌という初歩的な食中毒を出してしまったなんて、きちんと総括してほしいです。
デパ地下でしかも高級なお店で購入する理由は、味もさることながら安心を買っています。
それが裏切られたとういうことです。
原因は黄色ブドウ球菌
ニュースによると、日本橋 鰻 伊勢定 富田宗一郎取締役 が
「手袋の着用は弊社では推奨していたが、当日の販売に至っては手袋未使用だった」と話しています。
他の報道でも、鰻を焼く職人だけは素手を許していたのに他の従業員も手袋をしていなかったとのこと。
とにかく手袋をしていなかったということが、大きな原因だと思います。
日本橋 鰻 伊勢定さんのHPにはこの食中毒事件について、わかりにくいところにアップしています。
HPのどこに書いてあるか探すのに一苦労します。
京急百貨店のHPでは、目立つところにきちんと経緯などが書かれてます。
京急百貨店「伊勢定」における集団食中毒について 7/29付けです。一部を抜粋します。
5.保健所からの調査結果等
(1)原因物質
黄色ブドウ球菌
(2)保健所の措置・指導内容
2024 年7月 29 日から,京急百貨店「日本橋伊勢定」の営業禁止処分
(3)その他
販売 1,761 個のうち 450 個に消費期限誤表示およびアレルゲンの表示漏れがござ
いました。
土用丑の日
土用丑の日は、通常より製造数が増えます。
常温で放置する機会が増えます。その分食中毒菌の増殖する危険性も大きくなります。
大量生産になるということですね。
通常の場所に置ききれなくて、山積みになっている状態を見ることがあります。
加熱では菌は死なないという盲点
作られた毒素は加熱などでは消えない
黄色ブドウ球菌は増えるとエンテロトキシンを産生します。
この毒素は100℃で30分加熱しても壊れません。
毒素を含んだ食品を食べると、1時間から5時間で吐き気・嘔吐・腹痛・下痢の症状が出ます。
重症化することはないと言われていますが、免疫の下がっている状態で口にすると危険です。
毒素が産生された食品は加熱したから大丈夫とはならないのです。
加熱してるから大丈夫と思っている人が多いのではないでしょうか。
黄色ブドウ球菌は、涼しくても注意が必要なのです。
菌がついてしまうのを防ぐ
食中毒予防の3原則
農林水産省のHPがすごくわかりやすく解説しています。
「加熱しても死なない菌、熱でも壊れない毒素を作る菌がいること」
現場の作業をしている人でも、加熱すればOKと思っているかもしれません。
やはり手洗い、手袋、温度管理、作ってからの時間などきちんと守ってほしいものです。
イベント食品はリスク
大量に製造しなくてはいけない季節イベントがありますよね。
土用丑の日、クリスマスケーキ、恵方巻、おせち料理、などなど。
人手不足で臨時に大量に人を雇うと、リスクが上がると思うのです。
昨年SNSで話題でしたね。
クリスマスケーキ期間だけ臨時で大量に誰でもいい!と雇った人の衛生観念がひどい。
一部だけだと思いますが。
企業体質
不祥事を出す企業は、とにかく利益利益で、人を安く使うことしか考えていないことが多いと感じます。
高級店なのに、最低時給で募集をしているお店を見ます。
まず、高級店で買い物をしたり予約をする際にお店の名前、求人情報をチェックしてみてください。
従業員のモチベーションが低下している可能性が高いので、高級店としてのサービスを受けるのは難しいはずです。
企業も個人の資質に任せきりのようです。
消費者として
高級店だから、値段が高いから、デパートだから、老舗だから。。。信用しすぎるのは怖いです。
HACCP基準を、衛生基準を守らないような企業体質の会社やお店には、きっと何かしら理由がありそうです。
おわりに
その日にさばいて、その日に焼いて、その日に売ると普通にやっていれば、うなぎでは(食中毒は)絶対起きない」
そうです。
やることをやってないから起きた食中毒事件と言えます。
デパ地下での買い物は、少々お値段が他の店舗より高くても、信用しているので購入しています。
その信頼が崩れたと思います。
食品スーパーですら、きちんと衛生管理については厳しい指導や検査があります。
ヤフコメのこの意見が秀悦でした。引用します。
いつも思うのですが、クリスマスケーキや恵方巻きなどでも、何日も前から仕込んで大量に準備する必要なんてあるのでしょうか? 普段食品を扱わない人員を動員しキャパを超えてまで作っても、安全性は落ちるし売残って廃棄になったら何の為に作っているのか分からないです。 出来る分だけ作って「売り切れたら終わり」で良いと思います。 いつでも食べられる物ばかりなのだから、消費者も焦ってその日に食べなくても問題ないのでは?