クオリティの高いドラマでした。脚本、演出、演技。関西テレビ、地上波、まだまだ捨てたものではない!
観ていない人は絶対観てほしい。ありきたりの医療ドラマではありません。
こんないいドラマを観ることができて、本当に幸せです。制作者の皆様ありがとうございます。
「今日が明日につながる」のはどんなに幸せなことのか。
杉咲花さん演じるミヤビを通して、特に最終回と最終回前の1本は感情を揺さぶられました。
杉咲花さんが断然演技が上手ということは、もう以前から認知していましたが、やはりすごかった!
そして若葉竜也の自然な演技、嗚咽しそうになりながら話すセリフ。
こんなすごい役者さんがいたんだ。と若葉竜也を調べまくりました。
若葉竜也さん
若葉 竜也(わかば りゅうや)さん。「たつや」ではなく「りゅうや」と読むのですね。
1989年6月10日 生まれ35歳
りゅうと名がつくので、辰年かな?と思ったのですが、巳年です。
実家は大衆演劇の一座であり、幼少期から兄達と共に舞台に立って子役として活躍。
「チビ玉3兄弟」の愛称で親しまれてきました。wikipediaより
出演作
ドラマや映画などでも、多数出演されていて驚きました。
・菊次郎とさき(2003年7月3日 – 9月11日、テレビ朝日) – 北野大 役
あのビートたけしさんのお兄さんの子供時代の役だったの?あのメガネを掛けてた?
・野ブタ。をプロデュース(2005年10月15日 – 12月17日、日本テレビ) – 植木誠(シッタカ) 役
この作品にも?
ごくせん第3シリーズ(2008年4月19日 – 6月28日、日本テレビ) – 吉田竜也 役
そうだったのですね。
若葉竜也さんという名前を意識したのは、葛城事件(2016年6月18日、ファントム・フィルム) – 葛城稔 役でした、
かなり怖い映画で、印象に残る演技でした。その時は、若いのにすごい役者さんだなと名前をインプットしていました。
その後、愛がなんだ(2019年4月19日、エレファントハウス) – ナカハラ 役で再認識。
でもまだ、そこまで若葉竜也さんのすごさに気づいていませんでした。
その他にも明烏や台風家族などにも出演されていましたが、演技が自然すぎて溶けこんでいたため、目立つことがなかったのかもしれません。
アンメットでの演技ベスト3
アンメットでの演技は、素晴らしかったです。
中でも印象に残り忘れられないシーンやセリフを勝手にランキングしてみました。
ここからはネタバレになるので、観ていない方はお気をつけください。
U-NEXTを無料トライアルしてみる1位
二人の出逢いはケープタウンの国際会議。
会議が終わり観光で行った島で、新型ウイルスに感染してしまった三瓶(若葉竜也)。
日本人は帰れることになったのに、「婚約者だって言って残らせてもらいました」と三瓶(若葉竜也)に寄り添うことにしたミヤビ(杉咲花)。
隔離された島での二人の会話。”アンメット”というタイトルの本当の意味が明かされました後、
ミヤビ(杉咲花)にグミをすすめられて一緒に食べます。その時の会話です。
杉咲花「咀嚼のように、一定のリズムで同じ運動を繰り返すと”幸せホルモン”っていうセロトニンが分泌されて幸せになります」
ミヤビ(杉咲花)「今、幸せですか?」
三瓶(若葉竜也) ちょっと間をおいて本当に幸せそうに恥ずかしそうにそれでいて噛みしめるように「はい」
というシーンです。
ずっと苦しんでいた複雑な感情をミヤビ(杉咲花)がいとも簡単にほぐしてくれた後の会話でした。
小さな表情の変化で大きな情感のうねりを表現していました。
2位
やはりこのプロポーズのシーン。
「なんかお腹すいてきましたねぇ」
「えっ?」
「日本に帰れたら、ご飯行きませんか?」
「いいですよ」
「研修先の病院の近くに、美味しいご飯屋さんがあるんですけど…」
「うん」
「そこの焼き肉丼がすっごく美味しいんです」
「あの…不安じゃないんですか?」
「不安です。でも、自分の中に光があったら暗闇も明るく見えるんじゃないかなぁって。だから、お腹がすきます」
「川内先生(杉咲花)、僕と結婚してくれませんか?」
「はい」
私が感じたのは、プロポーズといっても、結婚したいからするプロポーズとかじゃなくて、
「この人とずっと一緒にいたい、一緒に生きていきたい、同じ時間を共有したい。」
という思いが強すぎて、プロポーズという形になったと思いました。
だから、普通の恋愛ドラマの好きとか、結婚したいとかではなくて、
「心の底から人間愛のようなソウルメイトのような感情が湧き上がってくる」
という思いを表現していたのだと思います。
二人の演技が素晴らしすぎて、そういう深い感情が伝わりました。
これが、普通の役者さんが演じてたらここまで深みがあるドラマにはならなかったと強く思います。
三瓶先生のアンメットを照らすのはミヤビだったということ。
”自分の中に光があったら暗闇も明るく見える” この言葉がドラマのテーマでもあったように感じます。
3位
「記憶を失っても強い感情は忘れません。心が覚えてるんです。」
最初から三瓶先生はずっとミヤビ先生からもらった言葉とか気持ちを大事に持っていました。
それが強い感情となって相手の心に残ってるかもしれない可能性に賭けて、
毎朝「同じ病院で働く三瓶です」って自己紹介してたのではないでしょうか。
とにかく自然な演技でいて、目だけでそのときの感情が分かるような難易度の高いお芝居をされていると感じました。
ところが、若葉竜也さんはあるインタビューで「僕は目で演技はしていない。」
僕はこれまでどの作品でも役作りをしたことがないんです。「役作り」がどういうものなのかもわからない。
僕はいつも、作品の中のキャラクターを演じているのではなく、ただ作品の中に生きる生身の人間を表現したいと思っています。だからプロの俳優ですけど、「プロの演技」をしているわけじゃない。文春オンラインより
アンメットはドラマの常識を変えた
これまでのドラマは、状況を分かりやすくするために説明的なセリフが多くありました。
わかりやすい例として「渡る世間は鬼ばかり」1990年から2018年まで何回もシリーズ化された
言わずとしれた高視聴率人気ドラマです。
今のように動画配信もなく、家で家事をしながら、何かをしながら観ることの多かった時代でした。
そのためか、説明セリフが多く不自然な感じでした。
つまり演技よりも言葉で視聴者にわかってもらうことを優先していたのだと思います。
アンメットは、大げさで説明的なセリフもなく静かなドラマです。
説明がない分、次にどんなセリフがきてどうなるか予測しづらいのです。
そこに、杉咲花、若葉竜也、岡山天音、井浦新など(他にもたくさんの俳優さん)の演技力が抜群なため、
静寂さ無表情に見える演技にも、深みと感情の揺れを感じ取ることができました。
こんなとてつもなく良質で心動かせられるドラマを制作してくださって、
原作 子鹿ゆずるさん(原作)・大槻閑人さん(漫画)「アンメット-ある脳外科医の日記-」も
脚本家 篠﨑 絵里子さん
音楽も演出もプロデューサーの方も本当にありがとうございました。
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おわりに
アンメットが終わってしまいました。若葉竜也ロスです。
このドラマは若葉竜也さんは脚本作りからドラマに参画したというほど、力を入れていたそうです。
演技しているように見えないくらい自然な演技、それでいて強く惹きつけられ、もっと観たい。
- 街の上で
- 葛城事件
- 愛がなんだ
- 朝が来る
- あの頃
- くれなずめ
が配信されているようです。葛城事件、愛がなんだは過去に鑑賞済です。その時から気になる役者さんでした。
次の休日には、ファンの間で若葉竜也をメインで堪能できる作品だといわれている、主演作「街の上で」を観まる予定です!